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[文化] ロバート・M・フリン神父、帰天

多くの中高一貫校で採用されている英語の教科書『プログレス・イン・イングリッシュ』を書いたロバート・M・フリン神父が今年の2月に亡くなっておられたことを、今日初めて知った。

中坊の頃に通っていた進学塾ではこの教科書が採用されていたので、3年間散々悶絶させられた。練習問題や読み物や英作文を全問消化するだけで大変な思いをさせられたものだ。とは言え、今思うと、この本を主軸に据えた某塾の無茶苦茶なカリキュラムのおかげで(なにせ、普通の中高一貫校では一年に一冊というペースで上げてゆくものなのだが、この塾では週二回もしくは三回の授業で三冊を二年半で上げるというカリキュラムでやっ ていたのだ……)、外国語学習の要領を餓鬼のうちに散々叩き込まれた――と言っても過言ではない。ピアノの練習にたとえると、まるでアノン(ハノン)の練習曲を指まわりを度外視して可能な限り高速で弾き倒して指ならしをした直後に、いきなりベートーヴェンのソナタを気合いと根性で弾けというような、言わばコテコテの体育会的なアプローチだった。結局のところ高校受験では良い思いはしなかったものの、ヤナーチェクがモラヴィア民謡について書き続けていた、とても美しいとともにアクもとても強いがためにいつも涙を流させられるチェコ語の文章や作品で用いられている言葉としぶとく格闘し続けられているのも(執念深さだけは人後に落ちません)、中坊の頃の強烈な英語学習があってのことだと思う。そのような意味でも、フリン神父ならびに某塾で三年間にわたって教えて下さった英語の先生にはいくら感謝してもし足りない。

栗栖継氏もそうだが、十代の頃の生活を形作って来た優れた書物を著した方々が次から次へと亡くなっておられる。謹んで神父のご冥福を祈る次第である。

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